ヒマがあれば、地図をよく見る日々が続いてまして、そんなある日、目に留まったのが「大森川ダム」。
二十代の頃は時々、四国のダムめぐりなんかしてたんですが、この大森川ダムは行きたかったけど、車で行くのは大変(ダートだから)だと聞いて、結局行かないままになってしまっていたダム。
実は、このダムの周辺が林道天国らしく、2輪4輪とも、好き者が通ってくる聖地らしい。
高知県最奥部の本川村辺りだから、ちょっと遠いけど、林道で遊べて、大森川ダムも見れる。完璧っすね。
さらにここは、あの瓶ヶ森UFOラインの南側の麓といってもいいような場所なので、UFOラインも眼前に見えるかもしれない。これは期待大の林道だということで、今回の遠征地に決定した。
気温10℃。快晴。
国道194号、新大森トンネルを抜けて、数百mで右に折れ、Uターンするように山へ向かえば、大森川ダム及び、林道天国への入り口に着く。
フラットダートで非常に道が良い。というか良過ぎる。
車の通行量が少なくないのではないか、と思えるほどコンディションが良い。
ついスピードを出してしまいそうになるけど、ブラインドコーナーの連続だし、水溜り部分は凍っていて、調子に乗ってると足元掬われそうなので、安全なペースで走る。
林道入り口から約10km、相当な山奥まで来たような感覚に囚われたころ、大森川ダムが、ぬっと現れた。
谷間のV字が、また見事で、堤高も73mとなかなかの高さ。工法は中空式で現在では用いられてないレアなもの、っつっても見た目じゃわかりませんけど。
それにしても、この規模のダムで未舗装路を10km以上も走らないと辿り着けないダムって四国にはここだけじゃないのかな。周囲にダム以外の建造物が何もないからなのか、ちょっと異様な感じがする。
ダム上側に移動して昼飯。
塀に腰掛けて、おにぎりをもぐもぐと食う。山を見ながら食うと、なぜだかとても美味い。
ところで、日曜で好天で、聖地のはずなのに2輪オフローダーはおろか4輪すら見かけない。現在の気温は10℃と、そう寒くないと思うけど、だーれもいないのはどういうわけなんだろう。何か自分が非常識なことをしてるんじゃないかと、ちらと思う。
瓶ヶ森UFOラインはこのダムから直線距離で10kmほど北にあるのだけど、手前の山に遮られてまったく見えない。
とりあえず今日のところは大森川ダムと瓶ヶ森UFOラインだけは何としても見ておきたいので、ダム湖をぐるっと回って北上し、大森川ダムの北隣、長沢ダムのある県道40号線へ合流するルートを選択して走行再開。
選択と書いたのは、ここは大森川ダムを中心にして、複数の林道が張りめぐらされており、そのうちいくつかは県道や国道に合流できる、つまり色んな組み合わせで走行を楽しめるようなのです。それが聖地といわれる所以なんですかね。
だから、正月に凍結で撤退した大座礼林道も近いから、そこを走って瓶ヶ森UFOラインに合流し、UFOライン途中にある県道を下って大森川林道へ突入するという、お腹一杯なプランも可能なわけです。
ダム湖北側に入ると、道は登りになり、ガレ具合もなかなか。岩壁を削って作った岩の上を走るポイントは走り応え抜群だった。
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標高がさらに上がって眺めも良い。こんなところは9Rでは来れない。絶対に来れないかといったら、そうでもないけど、さすがに愚行だろう。
しぶとく走って、越裏門行きの伊留谷林道と長沢ダム行きの長沢林道の分岐に到着。
ここでようやく瓶ヶ森UFOラインのある山々が見えました。
中央、瓶ヶ森(1897m)、そして、やや左の大きい突起は子持ち権現山(1677m)。この山は岩山で、頂上から全長80mの鎖が垂れており、それを掴んで急斜面をよじ登っていくという、わくわくしかしない、魅惑の山。
少し右に視線を移すと、自念子ノ頭(1701m)。
自念子ノ頭とは、この山のことです。
眺めを楽しみながら、一服。
いよいよ、本日最後の区間、伊留谷林道を下って県道40号へ向かいます。
雪道でした。
凍結箇所も随所にあり、非常に神経を消耗する下り区間です。確かにこれじゃ、オフローダーがまだ来ないのもわからなくもない。いやでも・・・・林道バカは、これくらいで怯むとは思えないんだけどなあ。たまたまなのかな。
越裏門小学校前に到着し、無事完走。林道走行距離は25kmほど。初めての場所だし、凍結部もあるしで、結構な疲労感です。走らなかった区間もまだまだあるし、次回が楽しみな林道です。
目的を果たしたら、とっとと帰還。
の前に久しぶりの長沢ダムを見物。
633美の里で珈琲休憩。
じわじわくる達成感を味わいながら、バイクを眺めました。この時間がまた良い。
重量4kgのシートバッグですが、今回の走行ではそれほど気になることもなく、慣れてしまった模様。もう少し様子見です。
ガレージ帰還。
大森川林道まで片道約50kmかあ。ここもちょっと遠いな。林道は一般公道よりもさらに集中して走らないと危険ですからねえ。ちょっと贅沢だけど、この距離だったら前日に近場の宿に泊まって、鋭気を養ってから、行くのもいいかもね。まあ、宿ったって、ほとんどなさそうだけど。
さあ、次回はどこへ行こうか、とまた地図を開くのだった。。。
この記事へのコメント
南行
>フラットダートで非常に道が良い・・・・
充分に用心して下さい。 30年ほど前に、剣山界隈のターマック路を四輪で遊んだことが在りますが、今に思えばとても危ないコトでした。
>だーれもいないのはどういう・・・・
四国の山中らしい光景ですね、貸し切り状態。 お気に入りセクションでカウンター遊びを繰り返したりしても、だーれも文句言わないしぃ。
コース良し、景色良し、マシン良し、テク決まりって、そりゃもぐもぐもさぞ美味しいことでしょう。
そんでもって、またルンルン地図眺めとは、人生グラフの最高尾根流しをお楽しみ下さい。
こちとら、コロナ自粛低空飛行で、このまま不時着エンドに成るかも。
・・・・・・・・・・・
クアルタラロ動画、うわっ、肩スリですかぁ、、、もうマルケスは肘が怖くてマネ出来んだろうしぃ。
ぬし
>充分に用心して下さい。
こういう飛ばせるポイントは逆に「かもしれない」運転MAX発動ですよねえ
あとで調べたらダンプの往来もあるようです
>貸し切り状態。
ほんとにね。昨年末に林道デビューしてから、中津明神山以外、一度もオフローダーと林道遭遇してませんからね
>人生グラフの最高尾根流しをお楽しみ下さい。
オフ復帰は大正解でした
こちとら、コロナ自粛低空飛行で、このまま不時着エンドに成るかも。
そのうち、事態が好転するのを祈念してますが、それまで、僕の押しつけ「山」画像でお楽しみください
>クアルタラロ動画、うわっ、肩スリですかぁ、、、
エグいですけど、それ以上に美しいですね